晃和住宅

家づくりの考え方CONCEPT

晃和住宅の家づくり 代表取締役 小川敏夫

1983年から現在まで、晃和住宅は札幌圏を中心に、年間20棟前後の木造戸建て注文住宅の新築と、リフォームなどを中心に家づくりを行ってきました。

工法も仕様もデザインも、お客様の要望を踏まえて柔軟に対応できる住宅会社なので、晃和住宅が建てた家を見て、住宅会社としての明確な個性、特化した部分がはっきりしないように感じられるかもしれません。

むしろ晃和住宅の特徴、個性は、これまでの歩みや家づくりに対する考え方に現れていると思います。ということで、晃和住宅の歩みと思いをご紹介します。

1.突然の会社設立、社長に就任

札幌市北区の工務店、晃和住宅は1983年に、突然の事情で会社をスタートしました。

当時、私が勤めていた住宅会社が突然倒産し、取引先の会社が債権を少しでも回収しようと、会社にやってきて機械や建材を運び出し、建設現場はストップし、借金も残ったのです。思いもかけない事態に、私も含め社員は途方にくれました。

創業間もない頃、会社で旅行に行ったときの写真。右が小川社長

しかし、大工の横山さん、白岩さん、宮里さんと私は、離ればなれになるのではなく、何とか一緒に活路を見いだそうとしました。

出資してくれる人もいて、4人で話し合い、それまで一社員として資材運搬などの仕事をしていた私が、なぜか社長ということになりました。私は経営手腕も営業力も無かったのですが・・・そんな状況で晃和住宅はスタートしました。

2.住宅の結露対策が第1の課題

取引先や友人知人が応援してくれて家を建てて欲しいという依頼はいくつもいただきました。仕事の確保という意味では創業当初から困らなかったのです。

問題は、工務店を創業するにあたって、どんな家を建てるかを決めなければという点でした。

1980年当時の北海道の住宅業界は、オイルショック後の省エネ意識の高まりで高断熱化が目標になっていました。断熱材を厚く施工することで、ストーブ一台でも暖かい家は作ることができます。

しかし、断熱施工や気密施工の精度、暖房や換気の計画がしっかりしていないと、結露やカビ、木材の劣化や断熱性能の悪化など、新築して数年経ってから、問題が次々と出てきます。

私たちが晃和住宅創業以前に建てた住宅でも結露に悩まされたお客様からのクレームが実際にありました。困り果ててある研究機関に相談したら「窓を開けろ」と言われました。結露対策で寒い真冬に窓を全開にしろと・・・どうすれば省エネで結露も生じない良い住宅を建てられるのか誰もわからない。そんな時代だったのです。

設立まもない晃和住宅にとって、お客様に自信をもって提供できる質の良い家を提供すること、それが第1の挑戦でした。冬の寒さが厳しい北海道の住宅は、全国各地の住宅会社に先駆けて、住宅の断熱気密性能の強化に取り組んできたわけです。

3.断熱・気密を真剣に学ぶ

当時、新住協という住宅の技術研究団体が、室蘭工業大学の鎌田紀彦先生のもとに発足しました。住宅の省エネと結露問題を解決するために、高断熱・高気密と全室暖房・全室換気をセットで取り組むべきだという考えです。

私は大工たちと一緒に断熱気密、換気暖房の理論を学び、何度も研修を受けました。私が理解できるだけではダメで、現場の大工が理屈と実践方法を学び理解し、納得しなければこの問題を解決できないと考えたからです。

新住協資料より

社長である私が、当時はベテラン大工ではなく建築面では素人だったのが、かえって良かったのだと思います。大工の技術と経験が高いとプライドが邪魔して、新しいやり方を覚えるのにも抵抗感が生まれます。

しかし、この問題は、今までの大工工事と、断熱・気密施工という新たな技術の融合でした。余計なプライドは捨てて、一から一生懸命学ぶ意識が必要でした。家を建て、気密測定を行ってその数値が悪ければ問題ある箇所を直す。そうした繰り返しの中で高断熱・高気密住宅のノウハウを当社は身につけました。

「晃和住宅の建てる家は暖かくて省エネ」。その評判が当社の経営を安定させてくれました。年間20棟ほどの新築住宅を毎年建てさせて頂いております。

今では多くの住宅会社が高断熱高気密を実践できるようになりました。今では当社も、お客様に高断熱高気密の家づくりを強調しなくなりました。現代でもこの点が弱点な住宅会社もありますが、その見分けは一般の方には難しいと思います。断熱材の厚みや材料など、仕様、スペックが高いだけでは高断熱高気密住宅は実現できないからです。

札幌版次世代住宅基準ハイレベルの家も施工しています(写真)

特段、断熱性能のアピールはしておりませんが、大工も私も、断熱気密は北海道の家づくりで大事な部分であるという意識は今でも強く持っています。

4.お客様の要望を叶えるために

晃和住宅には経験豊富な大工が揃っているので、在来軸組工法・2×4工法・RC造・ログハウスなど、様々な工法で家を建てることができます。前述のように、断熱・気密・換気・暖房の仕組みを理解し、住宅性能・住み心地の良い家を建てることができます。

とはいえ、お客様が我が家での暮らしに満足していただくためには、建物の構造や性能が良いだけではダメです。内外装のデザインや生活動線、素材の肌触りや収納力、インテリアやエクステリアなど、設計・プランに関する部分も極めて重要です。

ブロック造外断熱住宅も(南幌町)

5.建築家とのコラボ

晃和住宅は社内にも建築士がいますので、設計施工が可能です。しかし、建築家の設計、施工は晃和住宅という家づくりも行っています。

建築家とのコラボは、手稲前田で牧場を移転建設の際に、小樽の建築家・故井上武久氏の設計、晃和住宅の施工で行ったのが始まりです。

扇形の屋根形状など、見るからに大工泣かせのデザインですが、横山を棟梁に、大工だけでなく基礎・板金などの職人も懸命に努力してくれました。

井上さんが、横山の仕事ぶりに惚れ込んでくれた一方、私たちも、このような難しい設計の建物を実現できて自信がついた面もありました。また工務店にはないデザイン力に魅力も感じました。

工務店が、建築家の設計した家を施工することを嫌がるケースは少なくありません。

施工の納まりや住宅性能を十分に理解しない建築家が書いた図面では、細部をどう施工すれば良いか、その検討が現場に丸投げになっていたり、対応がそもそもできないケースもあります。また、デザインは素晴らしくても、室内で天井に頭がぶつかりそうな部分があるなど、図面通りでは住み心地に支障がある設計をされる建築家もいます。住み始めてから、設計上の理由で困ったことが発生しても、工務店は対処が難しいケースもあるためです。

しかし井上さんは、施工の細かな納まりを理解した上で図面を描ける建築家でした。当社は井上さん、そして井上さんの元で学んで独立した白田建築事務所の白田智樹さんとのお仕事をずっとさせていただいております。

白田さんの素晴らしい提案・コーディネート力と当社が建てる家の住宅性能や品質が組み合わされば、良い家が実現できるからです。当社の大工も、白田さんと何度も一緒に仕事を行う中で、鍛えられた面もあります。

6.晃和住宅の設計力も強化

晃和住宅には設計部があり宮部丞雄、大串香菜子が担当しています。経験豊富で、柔軟なアイデアがあり、お客様の要望を取り入れる意識も強い宮部を筆頭に、デザイン、生活動線、収納やインテリア、コスト面も踏まえたプランをご提案できます。詳しくは施工事例を参照ください。

7.性能・仕様もお客様と打合せで決定

断熱性能は、次世代省エネルギー基準を満たす仕様を標準にしていますが、付加断熱で性能を高めることも、太陽光発電と組み合わせたZEH(ネットゼロエネルギーハウス)も対応できます。

暖房方式では、床暖房をお選びいただくことが比較的多いですが、他の選択も可能です。床暖房は室内に暖房機設置が不要なのが利点の一つですし、コストもご心配されるほど高くなりません。各部屋別に回路が分かれているので部分的な修理もできます。適温を理解して、経済的な調整ができるようになるまで一冬くらい、慣れが必要なのが弱点かもしれませんが、暖かく快適な暖房方式だと思います。コスト削減の意味もあってエアコン一台で全室暖房を選択される方もいますが、断熱スペックを高め、気密性能も高ければエアコン一台でも暖かい家づくりは可能です。

外装材はガルバリウムやサイディング、塗り壁などの選択もお客様の好みやご予算次第です。テレビボードや、キッチンのカップボードなど、収納・インテリア関係も大工の造作で対応できます。逆に塗装をオーナーが自ら行い家づくりを楽しまれる、内部の仕上げ材を省いてコストを削減するなどの工夫も可能です。

住宅設備機器、建材、インテリアなどもお客様と好みのものを選びながら決めていきます。

8.晃和住宅を支える大事なスタッフ

晃和住宅の家づくりを支えるのは、大工や現場監督・設計者だけではありません。基礎・左官・板金・電気工事などの専門工事の職人、会社の総務、経理、営業、アフターメンテナンス担当なども重要な役割を果たしています。スタッフ紹介の頁に、それぞれの思いやスキルが掲載されているので参考にお願いします。

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